↑7月3日更新

満月の下のライブペイントで描く"BONJI"

僧侶の監修指導のもと、共同で梵字を描き、作品に仕立てます。満月の下、月の光を浴ながらのライブペイント(月染め=MoonPaint)。完成した作品は『BONJI』と名付けています。

動植物画家 umi.(うみ)

"BONJI" drawn with live painting under the full moon.

Under the supervision and guidance of a monk, a monk and a painter jointly draw a Sanskrit character and make it into a work. Live painting under the full moon while bathing in moonlight (MoonPaint). The completed work is named "BONJI".

『BONJI - カ - 』 F100(1620mm×1303mm)umi.2022.7.29.新月2:55/於:日光市如来寺
数時間に及ぶお勤めのあと、新月の時刻とともに

癒し | 安らぎを求め自然体な場を

umi.「癒しの場を作りたいと考えたことが月染めを行おうとしたきっかけでした。自分という自我の自立は人間社会においては極めて自然であり、自我から得た行動によって悩み苦しみ、癒しや赦しを得たいと思うことも自然であります。自分という存在意義は、その自然の中に広がる波紋のようなもの。見物いただく方達と私の波紋が交差していく中、お月様と絡めて立体的空間を創り出し、集まる何かを素直に中に集めていけたら。自然という流れに添い続けることで出来上がる超自然的な場を以て、癒しという名の安らぎの場を作れたらいいなって思います」

『BONJI - アーンク - 』 F100(1620mm×1303mm)umi.2022.7.14.満月3:38/於:日光市如来寺

月染め|僧侶指導のもと「心で今を染めていく」

作品には僧侶による梵字入れや魂入れの儀式が施されます。
umi.「この状況下で描かれていく絵は、仏画の一つとして扱われるのかもしれないですが、成り行き自体を重要視しているため、仏画制作が目的ではないんです。制作途中にいつ梵字を入れるかも段取りとして決めているわけではなく、僧侶と画家の流れの中、呼吸で決めさせていただいています。絵の内容も、法要の内容も、全てはより大きな流れに任せていきたいと考えています」

完成した絵は僧侶により魂入れがされ、諸仏諸尊の代わりとして希望する方のもとにお迎えいただきます。

「結果的に、仏画という諸仏諸尊が作品として仕上がるかもしれません。ですが、そういった結果を先回りすることよりも、今、目の前にある流れを第一にして、本質に寄っていくプロセスが大切なんじゃないかなって。月という分かりやすくある大なる存在の前では私たちは無力であり、その無力さを感じながら私達の心で今を染めていく、そんなことをしたいと考えましたー」。

『BONJI - キリク - 』 F100(1620mm×1303mm)umi.2022.6.29.新月11:53/制作風景

「ひとりではない」梵字に魅せられて

2021年11月龍絵奉納にて(撮影:川村孝子)

umi.「"アミニズム"といって、生ける物全てに霊や魂があると考えられたのは太古の昔に遡ります。自然を含めた目の前の全てに対して、人間は想像力を以って接していて、感じ取る努力をし続けてきたようです。動植物を描き続ける私にとって、魂の在り方やその存在の行方は、人生において最も興味深いことです。"air"という作品のシリーズを2019年頃から描いていました。魂の解放図と名付けた動物画です。この動物画が高じて、2021年に行ったのが「龍絵奉納」という法要法楽でした。膨大な儀式のプロセスを経て描いた龍の絵には、明らかに、私が置いた絵の具以外の何かがあるようでした。

今回、『BONJI』という作品に私が手を触れたのは、梵字をたまたま知ることとなり、その意味の深さに驚いたりなど色々とした経緯はあるのですが、皆まさに、魂という見えない存在が文字一つにもあるということを感じ、深い想像力を以て目の前を見ていただきたいという願いも強いです。見えている世界だけが本当ではない気がします。そう考えることで、全てのことに対して寛容になれたり、楽しくなったり出来るんじゃないかなって。妖精に会った!って叫ぶ子どもがいたら、一緒にワクワクしたりしませんか?ファンタジーな絵を描いてきた私にとって、見えないことはステキなモチーフでもあります。」

宇都宮西口駅前
『BONJI - BHAI - 』 F100(1620mm×1303mm)umi.2022.9.10.満月19:00/於:宇都宮駅前/撮影:川村孝子

「独りじゃない。私たちは不思議なくらい目に見えないいろんなことに囲まれています。独りじゃないから、色んな問題が起きて、色んな楽しさがある。"独りではない"という修行であり、幸福であり。・・・moonpaintは、無常にも新しく生まれ変わり続けるこの世の中で、六万年も前に始まっただろう絵画に気息を得た私の、ほんの一つの解答案なんです」

prayer

【動植物画家】 umi.

全国の商業施設等での展示販売会や個展で作品を発表している。/ 母親の影響で美術学科の高校で沖縄の伝統工芸・紅型染めの美しさに感銘を受け、地元の芸術学部で染織専攻を修了。以降、動植物を彩った”天国へ向かう魂の解放図”や少女の絵を制作。(都内や地元での個展や「三人展~石ノ森章太郎 井上直久 umi.~」等の展示会で披露)。/ 都内での美術展入賞等をきっかけに、より自由な作品創りを研究するようになり、作風は様々。故に自身を「doodle(=いたずら描き)」とも称している。基本的にはアクリルをベースとした、工芸の友禅染めやネイルの技術を利用したミックスアート作品を制作しているが、チャリティや個展ではライブペイントで龍や四神などの神獣をモチーフとした作品を残している。/ 希少難病「表皮水疱症」の支援活動を定期的に行い、病気や友の会の認知度向上のために関連の朗読絵本の出版を複数(2017年~)。徳川将軍家位牌所のある日光市如来寺で龍絵奉納(法要法楽)開催。宝田明×岩本蓮加(乃木坂46)のW主演映画『世の中にたえて桜のなかりせば』(2022年全国公開/東映ビデオ配給)のコンセプトアートを担当するほか、ミュージカルの美術構成に加わる。その他、小学校記念事業等で子ども達とのアクションペイントを企画(2022年)や平和記念イベント『キッズゲルニカ』(日光市/2020年~)の構成担当、企業のパッケージ提供など絵画の可能性を探求し続けている。

月染めのご案内

2022年6月29日、新月の瞬間に始まったこの制作は、年内の新月満月の際に行われていきます。コロナ懸念から現在の制作は秘公開中となり、希望者があれば参加していただいています。

満月:7月14日 3:38(お寺にて)
新月:7月29日 2:55(お寺にて)
満月:9月10日 19:00(JR宇都宮駅前)
満月:11月8日 20:02(JR宇都宮駅前)

<作品お迎えをご希望の際は、以下にご注意願います>
1)先にお問い合わせいただいた方に限ります。
2)販売益の3分の2は今後の活動費。3分の1はチャリティに充当。寄付先はこちらで選ばせていただきますのでご理解をお願いします。
3)額装については額屋と画家により相談を承ります

★展示日程 2022年11月7日~8日日光市杉並木公園ギャラリー(東武日光線上今市駅改札隣)

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